竜之口古代史

備前車塚古墳を望む



竜之口くるまづか公園の東から見た備前車塚古墳

竜之口山には古墳が多く、その中で備前車塚古墳は特に有名です。
この古墳は、“竜之口ふれあいウォーク”のコースにあり、四御神側から急な坂を登りきったところ、南東に伸びる竜之口山の尾根の南端(標高120メートル)に位置しています。葺石(ふきいし)は、落ち葉に埋もれてひっそりと殆ど古代のままに姿をとどめています。この古墳は、日本の古墳の最古の形式である前方後方墳で、最も古いものの一つです。竪穴式の石室からは、三角縁神獣鏡と呼ばれる鏡などが十三面出土しており、このうち十一面は邪馬台国の女王卑弥呼が魏の皇帝から贈られた鏡であるとの説があります。それらから当時(四世紀)の首長の墓と見られています。
この地域の歴史について興味がわいてきます。

備前車塚古墳
竜之口山四御神側から120メートル 潅木と草
の生い茂る中を登りきったところ、風雨にさらさ
れ、柱も折れ、保護の
急務がしのばれる姿であった。
備前車塚古墳の看板


岡山市四御神
竜之口八幡宮参道入口へ竜之口学区連合町内会が設置した案内板

備前車塚古墳の案内板
         
先達の研究者により上記の看板に記されているように、この古墳は前方後方墳で、全長約50メートル 高さ約5メートルの規模 古墳の長軸は前方部を西にした、ほぼ東西の線上にあり、その後方部に長軸に直角に竪穴式石室が存在している。この古墳の外形はかなりよく残されており、ふき石なども確認されている           
この竪穴式石室内から、三角縁鏡十一面、平縁の神獣鏡一面、後漢代の内行花文鏡一面、計十三面の舶載鏡が発見される。その一部です。
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三角縁神人車馬鏡 三角縁神獣鏡 三角縁竜虎画像帯鏡 三角縁神獣鏡
         鎌木義昌 著 岡山文庫(4) 岡山の古墳、日本文教出版より転載(許可済)

車塚古墳の葺石 車塚古墳 車塚古墳の葺石
岡山県内最古の備前車塚古墳に行って来ました。草木に覆われた山道を踏みしめ、当時の豪族と、葺石を積む古代人の姿を想像しました。昭和31年その姿を現して以来この前方後方墳は、いにしえの姿を保ったままひっそりと、四御神地区を見守り、そして私たちは見守られて今日に到っています。わが地区が夢とロマンの町といわれる所以です。千数百年前からの葺石を見ていると吉備の国にまつわる物語は、現代の私たちに続いている歴史の力強さを味あうものでした。この古墳は、史跡としての保存は充分とはいえませんが、その存在を誇り、大切に守っていきたいものです、